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「え?えぇ…はい?」
南千がそう言うと、男の子は南千の指先を噛んだ。
チクリとした感覚が南千の体に広がった。
指先から男の子が離れると、南千が口を開いた。
「……えっと君は…その」
未だ南千の指先から流れる血をベロペロと舐めながら言った。
「俺の名前は司乃。」
「えっと司乃…くん。」
ドキドキしながらも司乃を見る。
「司乃でいい。」
「あぁ……司乃。えっと契約って?…ってか何で君はあたしの所に…」
「契約ってのは俺はお前の血しか飲めなくなるようにする為にした。」
「なんで!?」と叫びたいのをぐっと堪えて、司乃の目を見た。
「力が必要だから。お前の血は美味い。美味い血は力になる。その血だけしか飲めなくなるって事はその血の全ての力が俺に流込むんだよ。」
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