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「海原さん。聞きたいことがありますの」
「なんです?」
「あの女はどうやって、海原さんを仲間にしようとしたんですの?」
「どうやら彼女は精神操作系能力者だったようですね。能力を使って自分に好意を持たせ、仲間―彼女に合わせるなら騎士に仕立てる、というところでしょう。騒ぎも彼女が能力でお膳立てしたんでしょうね」
「それではなぜ、海原さんは平然としていられたんですの?」
「別に平然とはしてないんですが……」
海原は一旦言葉を切り考えながら話す。
「おそらく、彼女の能力(ちから)が弱いために、本気の『好き』には勝てなかったんでしょう」
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