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数十メートルはあろう木が、大所帯で生え仕切る森。
その森の深部に、一人の青年が座り込んでいた。
辺りは靄がかかっており、視界はお世辞にも良好とはいえ言えない。
うっすらと見える彼は、静かに目を閉じ、黙祷しているようだ。
前には石造りの墓。
彼は、何を思い浮かべ黙祷しているのだろう。とても気になるが、私には知る術がない。
私はする事もなく、ただ彼をじっと待つことにした。
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