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聞こえるか聞こえないかそんな小さな声で呟くと、背中に回されていた腕がすっと頬に移動して、顔を上げられた。
額から順に落とされる口づけに俺は瞳を閉じた。
唇にはそっと触れるだけのキス。
物足りなさを感じて瞳を開いた俺に浜田が呟く。
「…そんな顔すんなよ」
俺は分からずに首を傾げる。
「止めらんなくなるから」
そう言って浜田は俺から視線を逸らし、肩を掴んで無理やり自分から引き離した。頬が少し紅潮しているのが見えた。
「さてと、暖房入れて風呂沸かして~と」
なんて言いながら何も無かったかの様に部屋の奥へ足を進める。
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