僕等はここから

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アイツが学校に来なくなって三ヶ月が経った。 原因は詳しく知らないけど、アイツにはもっと親しい子が居たし、私がどうこう言っても妨げにしかならないと思ったから連絡は取って無かった。 私の慰めなんて必要無いのよ、きっと。 そんな三ヶ月目の放課後。午後4時。帰ろうとして肩に掛けた鞄の中から携帯のバイブが振動が伝わる。 何事かと取り出して携帯を開くと、ディスプレイにはアイツの名前が浮かび上がっていた。 「歩……?」 メールを開くと、いつもの歩(アユミ)の明るい調子で文が綴ってある。 『理紅、お久ッ!今駅に居んだけど、ちょっと来てもらってもいーい(ω)?』 軽く面喰らう。 別にどうせ駅を通るのだからそれは構わないが、不登校というわりには変わらない彼女の雰囲気に驚いたのだ。 『分かった。直ぐに行くわ。』 素早くそう打って、私は教室を後にした。 それにしても、なんで私なんだろう。沙織とか愛とか、もっと身近な子がいたでしょうに。 ―…いや、理紅じゃなきゃダメだったんだよ… 「!?」 何、今の。 確かに歩の声だった。 自惚れ?……私は軽く頭を振った。 今年は私も受験があるし、お人よしもほどほどにしなければ。 しなければ、いけないのだ。
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