D18 *1.幸せの小鳥

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  「恭弥!今日も屋上で やるよな?」   ノックの音が二度渡り 部屋に響き扉が開く。 応接室へと勝手に 踏み込んできて ディーノは僕の前に たちながら聞いた。 いつもならドアの箇所で 一回は転ぶのだが… あぁ、よく見れば扉の 向こうに彼の部下の姿。 赤ん坊から聞いた話に よると、確か部下が側に いると彼は強くなる。 黒スーツの明らかに 怪しい人間を校内に 踏み込ませたくは無いが こればかりは仕方無い。   視線を黄色い小鳥から 黄色い髪の人物に向け 口角を緩く上げる。 そうして徐に席を立ち コツコツと音を 鳴らしながら彼の 横をすり抜ける。   返事もしない雲雀に 対しディーノは きょとりと首を 傾げていたが、 雲雀は気にしない。   黄色い小鳥は パタパタ羽ばたかせ 雲雀の肩に降り立った。   「…ねぇ。」    
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