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その時、瑠璃は散々ワガママを言ってみんなを困らせたのよ。
でも、だからせめて最後の思い出を作ろうって決めたの。
二つの家族が共同でキャンプに行くことになった。
でもね、そのキャンプで悲劇が起こったの。
上流で激しく降った雨が、瑠璃と司君が泳いでいた川を増水させて溺れそうになった。
―――「溺れそうに…」
お母さんの話で、私の脳内にいろんな記憶の断片が映し出された。
―――「ほら瑠璃、ちゃんとカメラを見るんだぞ」
「うん」
「雫もほら」
「わかってるよう」
「よし、うまく撮れたかな?」
「心配ないでしょ」
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