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「けっこんするんだからな。おまえはおれのこんやくしゃだ」
「こんやくしゃってなに?」
「けっこんをやくそくしたひとのことだよ」
「じゃあつかさはこんやくしゃだね!」
「そうだ。18さいになったとき、むかえにいくから」
―――開いたタイムカプセル。中はあの時のまま、ほとんどそのままの形で残されていた。
「すげぇ…ちゃんと残ってるぞ」
彼はその中から二枚の紙を手に持つ。
「覚えてるか?これ」
その紙は私と司があの日入れたものだ。
「大人の自分へ…でしょ?」
そう、それは大人になった自分へ向けた手紙だった。
「これはお前にあげる。大事にしろよ」
彼はその二枚を私に渡すと、タイムカプセルの中からさらに取り出す。
「今日は俺の誕生日。生まれてから18年目のな。これで俺は結婚出来る年になったわけだ。女は16歳から出来るし、お前は俺より誕生日早いしな」
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