最終章 私とあなたの七日間

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ずっと側にいて欲しかった人。 そして…今でも変わらず大好きな人の一人… 彼の唇が離れてゆく。 「12年前…初めて会ったその日からずっと好きだった…」 「うん…うん…」 涙は止まる気配を見せず、私の視界を滲ませる。 「俺の事…忘れないで欲しい…」 「忘れない…忘れないよ…」 あなたは記憶の中でいつまでも側にいてくれる。 いつかはその記憶が霞んで、色褪せてゆくかもしれない。 でも決して消えることはない。 そんな事は絶対にない。 忘れるもんか。 忘れてたまるもんか。 「瑠璃…俺…そろそろ行かなくちゃならないみたいだ…」 彼はゆっくりと私から後ずさる。 そして左手薬指につけられた安物の指輪を外した。 「これで離婚だ…。お前はもう俺の妻じゃないから…」 涙目の彼は、私にその涙を見せないように背を向ける。 「この歳で…バツイチだな…お前…」
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