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「そうか…瑠璃ちゃん…司の所に来てくれたんだね…」
そう言っておじさんは私の頭を撫でる。
司と同じで優しいおじさんだね。
「あの…」
私は持っている鞄の中を漁り、目的の物を取り出す。
「これ…持っていてくれませんか?司がタイムカプセルに入れた手紙です」
彼が書いた未来の自分へ宛てた手紙だ。
「司が…そんな物を…。ありがとう瑠璃ちゃん。大切に預かるよ」
「お願いします。司は今でも私の中にいます。もう忘れません。迷惑をおかけしました」
「いやぁ…そんな事はない。迷惑だなんて思ってないもの」
「ありがとうございます」
私は笑顔を見せた。
本気で笑うことは少なかった私。
でも幸せだと体感できる今なら素直に笑えることが出来た。
幸せは私を取り巻いていた。
今日も明日も明後日も…
幸せが永遠に続くように…
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