第一章…アナスタシアの産まれた時代と背景

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面白い事にアレクサンドラの祖母に当たるイギリスのビクトリア女王は、幼少時にドイツのザクセン・コーブルグ・ゴータ家に於いて、ずっと育てられて居ました。 当時のヨーロッパの王室の間には、そうした幾重にも重なる関係が存在しており… なのでビクトリア女王が存命している間は、これら王国の間には大規模な戦争が起こる余地はなかったみたいですね。 アナスタシアたち大公女とアレクセイ皇太子は、幼少時から夏冬はサンクトペテルブルグ、春はクリミア半島のリヴィディアで過ごしてます。 これは、一見するとかなり贅沢にも見えますが… 皇帝一家の生活自体は地味だったようです。 皇帝ニコライは皇太子時代の1891年に一度来日しており… その際に大津にて津田三蔵巡査にサーベルで斬りつけられ負傷してますね、 俗に大津事件と言われ… 当時の一大国際問題になった事件なのですが… この時はニコライの傷が軽傷だった事と、明治政府の謝罪や事後処理が早かった為に… 事は穏便に済みました。
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