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「ママ、加藤さん今日も来ますかね?」
ママは、ニンマリ笑いながら答えた。
「私の言った通りやろ?惚れたな、かっちゃんに。正直でよろしい!私がサポートしてあげるわ。」
沙織は首を横に振った。そんなつもりで言ったのではなかったのだが、しかし何故気になったのかも、この時は分からなかった。
気になる理由を自分に問い掛ければ問い掛けるほど、裕也という存在が自分の中で変わっていく感じがした。しばらく、考え込んでると佑美の声が耳に入ってきた。
「沙織ちゃん?どうしたの?考え込んじゃって。悩み?」
沙織が何でもないと言おうとするとママが、
「恋の病やって。若いっていいなぁ。」
沙織は、顔を赤くしながら否定したが、ママの血を継いでいる佑美も、
「え~!?もしかして、かっちゃん?誰か教えてよ~!」
親子タッグの執拗な尋問に沙織は参っていた。すると扉の鈴が鳴ったと同時に客が入ってきた。
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