スナック

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「いらっしゃ~い!あら?見ない顔だわね?初めてかしら?」 裕也に語りかける女性。彼女はスナックのママだ。声と喋りから、中年かなと思うのだが外見を見ると若々しさを全面に出している。 「初めてです。宜しくお願いします。」 そう言うと裕也はカウンターに座り煙草に火を点けようとした。すると、 「あ~、お客さん点ける!点ける!」 元気のいい声でライターを差し出してきた女性。彼女はママの娘で佑美と言う。裕也は戸惑いながら煙草に火を点けた。 「お客さん、お名前は?」佑美が裕也に聞いた。 「加藤です。よろしく。」 「かっちゃん宜しく!」 「宜しく、佑ちゃん!」 すでに酔っている裕也はハイテンションになっていた。スナックデビューした裕也はこの日を境に毎日通うことになる。
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