知らぬものと知ったもの

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マリは、そんな事情を知らずひたすら父や母に甘えた。 「お母さんこの服買って。」 「お父さんどっかいこうよ。」 そんな風にべったりであった。 父や母は、普段何も言わない私をみて、 「ユカは、何か欲しいものなぁい?」 とか聞いてくる。 でも、それは同情から。本当に煙たくて、次第に、父や母の‘親切’に無愛想な態度で接するようになっていった。
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