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「何でや、何で誰もけーへんねん!」
渉が遂にキレた。
隼斗も小山部長と交わした約束が段々と疑わしく思えてきた。
「あの小山とか言う奴、実は嘘言うとったんとちゃうか?
本当は勝ち負けなんてどうでもええんちゃう?」
「・・・俺も、俺も少しそんな気がしてきた
でもさ、野球は皆でやるスポーツだよ
もう少し信じて待とうよ」
「うっ・・・お前がそう言うんやったら・・・
でも後3日が限界や
それ以上は待てん」
「わかった
後3日待ってもあの人が来ない様なら渉の好きな様にしていいよ」
渉とそう約束して早くも3日が経った。
相変わらずグラウンドには俺と渉だけだ。
「やっぱりけーへんな、あの部長
残念やけど俺は辞めるで、こんな部活
いつまで経ってもこんな部強ならんわ」
そう言って渉がグラウンドを後にしようとする。
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