第四章

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「勝負あり・・・だな まさかお前等がこれ程やるとはな 俺の予想を遥かに越えていたよ」 宮越が言った。 「じゃあ約束通り監督を真面目にやってくれるんですね?」 隼斗が訊く。 「あぁ、その事だがお前等に1つ言い忘れてる事があるんだ」 「一体何ですの?」 「実は今この野球部の部員はこれで全員なんだ」 そう言われて隼斗と渉は辺りを見回す。 3年の小山部長に福留と富岡 そして2年の柳田と藤堂 それに渉と隼斗の合わせて7人。 チームを作るにはあと2人足りない。 「なっ、7人しかおらん このままやったら大会なんて出れへんやんけ!?」 「そうだ、そこでお前達に優秀な1年を探し出して入部させて欲しい 監督の話しはそれからだ」 「つまり、あと2人入部させいって事かい」 「いや、4人だ お前等2人が福留、富岡とポジションが被っているせいで実質5人しかいない様なもんだ だから頼んだぞ」 そう言うと宮越はグラウンドを後にした。 グラウンドを去り行く宮越は笑顔だった。 (まさか、あれ程までにいい逸材が入部してくるとはな 今年は少し期待できるかもしれないな) 心の中でそう思う宮越だった。
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