運命

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「そんな話、信じられるかよ!」 零「かもね。でもまだ続くの…黙って聞いて」 零の言葉には刺がある。 まるで不満でもあるように。 (こっちの方が不満だらけだっつーの) 零「貴方はたくさんの戦争に出向いた。そして人々にその名は響き渡ったわ。…“真紅の使徒”と」 「真紅の使徒?」 零「そう、真っ赤な瞳で数々の戦争を終結させた悪魔はそう呼ばれた…」 信じられない。自分がそれほど多くの人の命を奪っていただなんて。 信じたくない!! 「…それで?」 ある日を境に蓮は姿を消した…。 このままだとどの国・組織からも追われることになるのに気付いたから。 予想通り、世界中で真紅の使徒の裏切りは噂されていた。 追われる身となった蓮は最後の手段として精神転移魔法を使った。 これが、零に聞かされた前世の俺の全てだった。
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