序章

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今日も四川の一日が終わる。今日は新月だ。本物の闇がそこに広がっている。 女がいた。男を掴んでいた。男は目を見開き口を半開きにしたまま絶命していた。その顔からは、自分に降りかかった災厄を知り、その恐ろしさを物語った。最期に見たものが、自分の食べられる姿だったのだから。
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