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真夏の太陽の中だと、木陰のありがたさが身に染みる。
いまだににじみ出る汗を、タオルで拭いながら空を眺める。
何処までも、本当に何処までも続く青い空。
ただ、今の自分にとっては、そんな日常さえもイライラの対象になってしまう。
恋愛…。
好きな人はいる。
でも、彼女は俺を見てはくれない。
初めて会った夕日の図書室。
一目惚れだった。
この部活に入った理由だって、ただ一つ。
あの人がいたから。
でもあの人が見ているのは別の人。
ってのも最近知ったんだけどね。
そういえば、
「先輩、どうだったのかな…?」
確かベスト8進出とか言う話を、あいつから聞いた様な聞かなかった様な…。
今頃は準決勝だろうか?
何となく気になって、俺は目に被せたタオルを払う。
するとそこには…
「………。」
無言で…
「あっ!起きた!!」
いや、喋ったな…
とりあえず、何故かニヤニヤしながら俺を見ている女子がいた。
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