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「私のわがままなのですが、どうかお許しいただきたく…」
三井の言葉がつまる。
それは三井が意図的にした事ではなく、雅が三井の前に、制止するように手を動かしたからであった。
雅も椅子から立ち上がり
「勝手ながらっ…!花嫁修行をまかされた身ながら、俺は深雪さんの事が好きになりました」
改めて聞いて、私は赤面するしかない。
もちろん自分の事で精一杯で、両親の反応なんて、気にする余裕もない。
「俺との結婚を前提に、深雪さんとの交際を許してもらいたいんです」
―雅…
ようやく、私は両親のほうをむき、反応を伺う。
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