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「あの緊張は、なんだったんだろう…」
帰り道の車の中で、私が呟くと
「お前は一言しか話してないだろ?」
―む
三井は、あの後つばきとどこかへ行った為、お礼の一言も言えないままだった。
「あっさりすぎて、びっくり…だけど」
話をずらした私に、雅は
「俺はお前のお姉さんにびっくりだよ」
「あは」
「あはって、お前知ってたのか?!最低だな…」
そんな事を言われがら、私は雅の声に、いつになく優しさを感じていた。
「三井からメールがきてた。三井の親御さんも見合いはなしでオッケーらしい」
「そっか…。三井さんにまた挨拶しにいかなきゃね」
「落ち着くまでは、待とう」
―……?
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