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飛び込んだ部屋の中には、雅の胸が待っていた。
「み、雅…?!」
「深雪」
頭の上から聞こえる切ない雅の声に、胸が締め付けられる。
しばらくして自然にドアが閉まる。
「正直、焦る」
「…え…」
雅は、私から少しだけ離れた。私は、深く息を吸い、雅を見つめた。
軽くめまいを覚え、目を閉じた瞬間
唇が優しく触れる。
そして額に、瞼に、頬に優しくキスを続ける。
自然に雅の背中に回る両腕。もっと触れてもらいたい、と身体が反応する。
雅を見ると、私の両頬を温かい手で、包みこむ。
「私は、雅の事、好きだから…」
締め付けられる胸に、息苦しくなりながら、精一杯に伝えた。
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