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私の小さな抵抗虚しく
「静かにしなさぁい」
優しく落とされた雅のベッドから、雅の香水でない香りが鼻をかすめる。
寝室は暗く、リビングの明かりで逆光となり、雅の表情は見えにくい。
さっきより胸の苦しさが、と自覚したと同時に
私の首に、傾けた雅の顔が近づく。
軽く吐息を感じたかと思うと、熱い舌の感触。
思った以上に、身体はさっきの玄関でのキスで反応しやすくなっている。
自然にでてしまう声に、恥ずかしくなりながら、身体も熱くなり始めるのを自覚する。
「力、抜いて…俺に全部見せて」
それから何度も重なる唇。
部屋に響く2人の息の乱れと、声にならない声…舌と舌の絡む音。
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