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『…う』
少し困ったように、つまる倫子に
「私は応援してるけど。レポートは別。できてるとこまででいいから、私のパソコンに送っておいて」
倫子の悲鳴は無視して、笑って電話を切る。
……
………
自宅についた車を車庫入れする時、バックミラー越しに母親を確認する。
母親側の窓を開け
「お茶でも飲みに行く?」
つばきの誘いに、母親は頷き、さっきまで三井が座っていた助手席に乗り込む。
「2人とも、緊張してたね」
クスクスと笑いを、やっとの思いで我慢しているつばきの言葉に
「当然よ」
「うまくいって何より」
車は再び、住宅街を抜ける。
「あんたの提案、正解だった」
「まぁねん」
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