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雅の料理を食べ終わった頃、ちょうど朝日が差し込み始める。
半端な睡眠だった為、欠伸が出そうになるのを必死に我慢していた。
私は茶碗を片付ける前に
「あのね、入籍って…雅の両親に挨拶する前にしようとしたの?」
聞いた雅は
「俺の親もいいと言うと思ったから」
慌てたり、動揺する素振りすら見せない雅は答えた。
―一体どんな親御さんなの…
これから会いに行くのかと思うと身体が少しずつ重くなるような気がした。
それを誤魔化すように、食器を片付けた。
雅はソファーに場所をかえ、雑誌を読んでいる。
―くつろいでる…なんだ、あの余裕は…
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