202人が本棚に入れています
本棚に追加
「ついたよー」
いつの間にかあたしと春樹は車の中で寝ていて、龍兄ちゃんの声で目が覚めた。
「春樹!!ついたって!!」
「…うん」
あたしたちはフリーパスを買って中に入った。
周りの視線が気になる。
「千春お姉ちゃん!!」
「何??」
「なんでみんなあたしたちのこと見るの??」
「さやかちゃんと春樹が可愛いからだよ!!笑」
「も~違うよ~」
「5歳で髪染めてるからじゃない??気にしなくていいよ!!」
確かにあたしも春樹も金髪で、千春お姉ちゃんも金髪で、龍兄ちゃんは茶髪で。
千春お姉ちゃんは簡単に言ったらギャルだ。
龍兄ちゃんもギャル男と言うのか…。
でも…それじゃない気がする。
そこらへんに歩いていた2人とも黒髪のカップルがこっちを見ていた。
あたしはそのカップルの所に走って聞いてみた。
「ねぇねぇお姉ちゃんたち」
「何ー??」
「どうしてあたしたちのこと見るの??」
「どうしてって…ねぇ」
「まぁ…(笑)」
2人とも顔を見合わせて笑っていた。
「何何何何??」
気になって気になって仕方がなかった。
「教えてよー」
春樹もいつの間にか来ていた。
「あの2人、パパとママ??」
カップルが指さす先には千春お姉ちゃんと龍兄ちゃんがジュースを買っていた。
「そうだよ!!僕のママとパパ!!」
春樹がニコニコして言った。
「ママとパパ何歳??」
「ママが21でパパが23!!」
「若!!私たち25だけどまだ結婚もしてないの。あんなに若いのにこんなに可愛い双子の子供がいて」
(双子??)
と思いながらも話を聞いていた。
「美男美女だし私たちには適わないなぁ。あなたたち見てたら早く結婚して可愛い赤ちゃん生みたいなぁとか思って。若いのに頑張ってるね!!すごいな。」
大体このような事を言って「バイバイ」と言われた。
美男美女って…あなたたちも十分美男美女です。
「春樹!!沙也加ちゃん!!」
「あ 龍兄」
「何してんだよ(笑)」
「なんにも~」
龍兄たちを褒めたらのぼせあがるのが見え見えだったからあえて言わなかった。
「パパ!!あれ乗ろ!!」
春樹の指の先には…
コーヒーカップ
「…あたしあれやだ!!」
「さやか??」
「あれ一回指挟まったんだもん…」
「さやかがバカだからだろ(笑)行こう!!」
春樹は龍兄の手を引っ張って無理やりコーヒーカップに乗っていた。
あたしはその間千春お姉ちゃんと話していた。
最初のコメントを投稿しよう!