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「…話って??」
午後10時、あたしたちは公園のぶらんこに乗っていた。
「あぁ…」
春樹の顔が月に照らされる。
やっぱりきれいだ。
こんなにきれいな顔の人はいないと思う。
肌は白く、瞳は強く、鼻筋もきれい。
足も長く身長も高い。
モテる要素を持ちすぎだ。
春樹を見ていると、周りの男の子たちが可哀想に思えてくるくらい、神様は不公平だと思う。
春樹はきれいすぎる。
悪いとこもない。
女の子の注目を浴びているのは一目で分かる。
春樹はいつのまにこんな風になったんだろう。
今までずっと春樹はあたしだけの春樹だった。
もうみんなのアイドル的存在になっていた。
あたしが春樹に見とれていると、春樹が真剣な眼差しであたしを見てきた。
ドキッ
「さやか」
最近は春樹に名前を呼ばれるだけでドキドキが止まらなかった。
「俺さ…」
「うん」
「好きな女いるんだ」
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