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春の終わり、夏の日射しに近づいてきた頃。
先日の誕生日を楽しく過ごしたゲイルは、連休最後の日を迎えた。
「ゲイルー!!起きてるかぁ?」
「んぁ…まだ起き…てない」
寝ぼけて返事をすると、乱暴にドアを開ける音がした。
それで目を覚ましたゲイルが頭を上げようとした時、耳元に凄まじい叫び声が響く。
「もう昼過ぎてんだろーがぁ!約束の時間は何時だったか言ってみろっ!!」
耳元で怒鳴られたゲイルは反射的に飛び起きて、ベッドから落ちた。
痛みに耐え、すかさず土下座してまだ半分眠っている頭をフル回転させて謝る。
「スマン!!完全に俺が悪かった!何か奢るから許して!」
「アンタ、金で物事解決させてる用じゃ駄目よ…30点ね…」
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