6章 終わり

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一人になると香のことを考える。そして涙が流れていく。考えないようにすると、よけいに楽しかった思い出が甦る。香の仕草や癖、そして笑顔… 眠ると決まって夢の中に香が現れた。夢の中では、仲良く話し二人とも笑顔でいる。抱きしめると目が覚める…そこには香がいるはずがない。涙が流れる…そんな繰り返しの日々が過ぎていった。 香が行くような店には行かないことにした。電話やメールもしないことにした。忘れるために無理をしたりもした。四日で4キロ痩せるくらい…ほとんど眠らず、食事もとらないで友達と遊び続けた。
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