プロロ-グ

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        「えっとね、純粋そうな人だった!」     「なんだそれ」     「そんなんじゃ分かんないよ!」         そうだそうだとブーたれる二人       「あ~ぁ、話し掛ければよかったぁ」       澪が背もたれに寄り掛かると、彼女を挟んで座る友もそうだねと同意する       「また会えないかなぁ」     「まぁ、無理に近いよね」     「うんうん、残念だ」         「ちょっとぉ!無理だなんて夢の無いこと言わないでよ!」         適当に相槌を打ってくる友を、澪は少ない力を使って容赦なく揺さぶる       そんな痛くも痒くもない攻撃に両脇の友はアハハと笑うのみ                     その時は、澪も『次』なんて無いと思っていた    
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