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「「海だぁー――っ!!」」
バスを降りた途端に、叫んで駆け出したのは淳一と千代だ。
旅行初日は快晴。
海水浴日和。
「どーする?」
海に向かって走って行く二人の姿を見ながら、洋子が両側に立つ良と拓郎に聞く。
「どーするって…先に遊ぶしかなくねぇ?」
小さくなる二人を見ながら良が聞く。
「計画なんて、あってないようなモノだろ」
歩き出した拓郎が、良と洋子の問いを切り捨てた。
本当だったら、さっさと宿に荷物を置いて、それから遊び。
予定はそうなっていた。
しかもホテルではなく、宿。
予約を入れたのは淳一だった。
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