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君は初めて会った時、僕に言った言葉を覚えてるかい?
お互いに友達に連れられて喧嘩の仲裁に行った時だっけ。
「貴方、ガラス細工みたい」
僕はそれまで独りで居る事に慣れすぎて、心を他人に触れられる感触を忘れてた。しかも土足で‥。
「お前に何が見えると言うのか。」
「ふう~ん。壊れるのが怖いのね。」
喧嘩している彼等の側で僕等が火花を飛ばしてた。
君は人の奥さんで、小学生の子供が居る。
学校の役員の仕事だと言い、手と目は書類から離さず口だけが僕に向けられてる。
友達の事もほったらかしにして‥。
君は僕に一目惚れだとよく言っていたけれど、本当に惚れたのは僕の方なんだ。
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