負け犬魂

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「よう、台湾のスペシャルコースでガチでやりあって以来、久々だな。」 増本はタバコをくわえながら、池上に話しかける。 「おう、久々やな。お前、京都に移り住んだみたいやな。」 池上は増本に返答する。 「ああ。毎朝放送の本社で仕事しだしてから、オヤジと意見が合わなくなって、 西宮のオヤジの別荘から京都で買ったマイホームに移ったからな。」 増本は池上に近況を語る。 「ほう…。どうも、お前もD1チームを旗揚げしたみたいやな。」 池上は増本にD1のチームを立ち上げた事を言う。 「そうだな。京都でチームを立ち上げたのは確かかな。お前のとこも出るだろ?これからはチームで喧嘩だな。 とりあえず、これ渡してくれ。谷口信輝さんのサイン色紙だ。」 増本は封筒を渡すと、インプレッサに乗って帰っていった。 池上は、小児がんで子供を亡くした家族の家に入り、 家族がやっている基金へのカンパ金と、谷口信輝氏のサイン色紙を渡した。 そこに、一本の電話が鳴り出す。 「はい、宮田オートか…。何?完成したのか?それじゃ、メールで住所を送るから、そこまで持ってきてくれ。」 池上は電話を終えると、一目散に自分の店に戻る。 さらに数日後…池上の店に福岡ナンバーのトラックがやってくる。 「池上さん、宮田オートの宮田俊樹です。」 宮田は池上に預かったR35GTーRを見せる。 「スポット溶接、リベット補強、ロールバーと完璧に仕上がってる…。お前、最高だ。」 池上は宮田の仕上がりを多大に評価した。 「ありがとうございます。私はこれで…。」 宮田はトラックに乗り込み、帰ろうとする。
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