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「世の中はストッパーだとか何とか言ってるけどな、あいつら、良い場面でしか仕事できないんだよ」
あいつら、とはストッパーのことだろう。
「無駄にプライドばっか高いから、同点とか負けてる場面で投げさせると、点取られる」
普段はストッパーなのに、と猪瀬さんは付け加える。
「もちろん、言い分も分かる。ストッパーとしての役割を果たすために準備も万全にしてきてる。だけど、そんな毎試合ストッパーの都合良くお膳立てできるワケがない」
負け試合は、ストッパーの出番は無い。
「負けてるなら使うな。それが奴らの言い分なんだよ。わしは、そんなヤツに後ろ(ストッパー)は任せたくない」
なるほど。
「だからこそ、勝利の方程式だの継投なんてものは無い2軍は、勝つのが楽なんだよな。出す選手みんな、上を目指そうと張り切るから変なプライドが無い」
2軍は勝つのが楽って、その境地にいるのが凄い。やはり、年の功…
「私は今まで、色んなモノと戦ってきて、これからもそうだと思います。上で投げるために、私に必要なものは何だと思いますか?」
その年の功に、1軍の鍵があるかもしれない。
試合では投げないような、直球ど真ん中で尋ねた。
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