13人が本棚に入れています
本棚に追加
奈々はビール片手に、各席を回る事にした。
まずはお世話になった。
昔と変わらない美しい小田原先生と、昔よりも少しぽっちゃりしている。
思い出しながら、座る。
奈々「お久しぶりです」
草木「おお、元気だった? 今何してるんだっけ?」
小田原「あれでしょ? 小説家目指してるとか言ってなかったけ?」
奈々「はい、よく覚えていましたね?」
草木「本とか出してるの?」
奈々「いえ、まだぺーぺーなもんで」
草木「読みたいねー、靖代先生」
ビールをグビグビと飲み干した。小田原 靖代(おだわら のぶよ)は、頷(うなず)きながら、次飲むお酒を選んでいた。
酒豪で知られる小田原は、お洒落な人で講師の中では一際目立っていて。教授クラスの人間に食事に誘われることもしばしばあった。
噂好きの木戸の餌食になってたことは言うまでもない。
最初のコメントを投稿しよう!