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草木先生の目の前で飲んでいた志津子が口を挟む。
志津子「奈々が書いた本読みたいですか? どうせ対した文章力もないのに頑張るねぇ」
奈々は少しカチンときた。ここ、二日間まともに寝てないせいか……イライラする。
草木「日々、勉強だよな。 田苗(たなえ)」
奈々は頷く。
小田原「群鬼(むらき)さんは、小説書いた事はあるの?」
志津子「少しね。長文はないかなぁ」
小田原先生にタメ語とはいい度胸だな。
小田原「少し? 小説って書くの大変だと思うよ」
志津子「知ってますよ、ただ。 奈々が書くってのが引くなと思って」
小田原「なんで引くのよ? そんな言い方しなくても、田苗さんだって頑張ってる訳だし。応援する気持ちが湧かない訳?」
志津子「んな事ないですけど……」
志津子はバツが悪そうに、ジョッキを両手で持ち、口を塞ぐようにしてビールを飲んだ。
草木「まぁまぁまぁ。 楽しく飲みましょう!! 田苗頑張れよ」
無理無理その場の空気を捩(ねじ)伏せた、草木先生は小田原先生が飲んでいる焼酎が気になる様子だった。
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