いらだった背中

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いらだった背中

君がいらだちを隠そうとすればするほど 君のいらだちが伝わってきているんだ だけどいつも通り一言も声はかけないよ どうせ大丈夫だって言う君の無理を見たくないから 何も言わずに僕の背中を通り過ぎて 静かな足跡でも 君が行ったことをいつも全身で感じてる 繊細な君はこんな僕を全部知っているかもしれない 調子が悪いから何も話さないね 不満げでいらだたしい納得してない背中 その背中をさすって君の涙を見る準備もできている でも人前で泣きたくない君に何も言葉はかけないよ 明日笑っておはようと言う言葉にこめるから 二人の間にできたわずかな時間に優しく微笑むから 今は見送る 君のいらだった背中を
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