3章 戦後の潜水艦と対潜水艦配備

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だが我が国の場合は原子力搭載艦は認められない 過去に原子力搭載船「むつ」を建造したが数回の出航のみで本来の役目も果たす事なく生涯を閉じた事もある 我が国は「通常動力」潜水艦を開発してきた 簡単に言えば20世紀に誕生した潜水艦の歴史を大型化 発展させてきた 通常動力の潜水艦は浮上している際にはディーゼルエンジンで発電し潜航時にバッテリーに蓄積された電力で推進する 通常動力の潜水艦における最大のウリは静粛性である 敵の艦隊に探知されないように接近し有利な状況から必殺の一撃を与える 原潜は水中の雑音がやや高く探知されてしまうが通常動力の潜水艦は待ち伏せに非常に有効である 「大日本帝国」の時代は水中の雑音を気にもしないかのような戦術を使い しかも敵の補給を絶つのではなく艦隊決戦に使用し「敵に塩を送る」の精神から物資や兵士を乗せた輸送船はほとんど攻撃せず数々の陸戦で物量負けをする原因を作ってしまった さらに敵には補給を絶たれるも有効な対潜水艦能力はなく戦闘継続が失われつつある中で洋上要塞として期待された装甲空母「信濃」など有力な艦艇を次々に失っていく 「コソコソするのは武士の恥」と言って浮上した挙げ句 敵艦隊に集中砲火を受けたのも敗因になっている これら数々の戦訓を受け各国は様々な運用を計画し独自の発送で潜水艦の設計を進めてきた
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