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「アタシが自分の力でこの部屋の中に入れたら、零君はアタシのカウンセリングを大人しく受ける。それで、アタシが入れなかったらここから立ち去るわ」
「開けばの話だろ?」
「そうよ、どうかしら?」
あっちのオカマより、僕の方が勝算が高い。内側に鍵は掛けてある、負け戦にはならないはずだ。
「・・・乗った」
僕がそう言った瞬間、ドアノブがガチャガチャと動いた。何かの確認だろう、だが内側から鍵はかけてあるのだ。開くことなんてない。
そう思っていたのに。
カチャリと聞き覚えのある音がした、その隙間からは光が溢れ道を作っていく。僕はそれに驚くことしかできず、瞬きしかできなかった。
「はじめまして、真鍋 晶よ」
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