プロローグ

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スリッパの音がどんどんと僕のドアに近づく。 「零・・・」 ドア越しから控えめに聞こえる女性の声。 誰だかわかってる、僕の母親。僕は目を瞑った。 「零・・・起きてる?」 「・・・」 「零・・・!!」 五月蝿い。うるさい。 そこらへんにあった物をドアに投げつけるとスリッパの音が遠のいていった。 ほっと安心して、もう一度眠りに着く。 僕は俗に言う『引きこもり』だ。 寺岩 零(てらいわ れい) 高校二年生 部屋に引きこもって三ヶ月 趣味はネットサーフと読書 安心できるのは自分の部屋だけです。
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