プロローグ

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吐かないように、口元を押さえながらパソコンの前へ座った。一心不乱にパソコンを起動させキーボードを打つ、気を紛らわせる。 (大丈夫、大丈夫) 呪文のように同じ言葉を繰り返し、マウスを動かした。 「零・・・いいかしら・・・」 「!!」  僕は少しびっくりして、キーボードを打つ手を中断した。そうか、今日は違う所に気が回っていてスリッパの音に気付かなかった。 「零・・・少し外へ出ない?」 「断る」 「学校に行かなくてもいいのよ・・・?」 「前引きずって行かせようとしたのは誰だ?前と同じ言葉じゃないか」 「あれは・・・!」 ,
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