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「奈緒!俺、彼女できた」
いつもなら、どうってことのないこの言葉が事のはじまりだった。
圭は目一杯の笑顔で私の方にやってきた。
私は冷静にカバンを置いてから圭を見た。
「おめでとう。で、次は誰?」
わざわざ嫌みったらしい言い方をした。
『次は……』
圭はモテる。
そして圭は告白されると、とりあえず付き合う。
私が知っているだけで3人目。
でもどうせもって1ヶ月。
いつもの事だから特に気にならなかった。
「一宮 祥子!」
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