第1戦 一章 誕生と静止

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村では本能寺の変の炎で染まる夜空で話は持ちっきりで      勇路探索にでていた人も何事かと思い村に戻ってきていた      禍々しくも人の目を離さない紅の飛雲達      その眼下に勇路が静かに森の中からでてきた      そのことに村人はおろか母でさえまだ気づいていない        勇路の体は鉄の札を手に取った      すると先ほどまで腕輪の形をしていたモノは        カードホルダーのような形に姿をかえた    おもむろに鉄の札をそのカードホルダーの中にいれる    その札の表には    【水】の文字        カチャッ      【ウオオォオオォ】    勇路ではない勇路は雄叫びをあげその体は青白く光った        「勇路!」      紅の飛雲を眺めていた母や村人たち      やっと勇路に気づいたが時すでに遅し        【ワレトオナジク、キサマラノトキヲ、トメテクレヨウゾ】      勇路の中の何かがそう告げると同時に村の【時】は止まった      村全体が溶ける事のない氷の塊と化したのだ      「お母…さ…ん みんな」    ホロリと流れる涙    勇路の意識はここで元に戻ったが    すべての生気を吸われたようにその場に気絶してしまった              「あちゃー なんだこりゃぁ」      そこに1人の男が偶然現れた
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