トイレを壊す小学生

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一通りこちらの言い訳が終了。燃え尽きたぜ真っ白になという感じで感無量である。   その後約一時間ほど、教頭に人の教えを説かれた。 流石は教頭。説教慣れしているというか、的確にこちらの非をついてくる。   一時間も説教をされると洗脳されてきて、最後の方は 「本当に申し訳ございませんでした…」 という気持になってきた。   というか、本当にこっちが悪いんだが。   校内で鬼ごっこはしないように!と散々釘を打たれ、ようやく解放された頃にはもうヘロヘロ状態であった。 四人で誰も居ない教室へと戻り、ランドセルを背負って帰宅することにした。   「…疲れたな」 「だね」 「はぁ…」 「ふぅ…」   という仕事に疲れたサラリーマン風の会話を交し、四人は学校を後にした。     「とりあえず、便器を壊しちゃいけないんだな…」 と、小学生ながらに思った五年生の初夏であった。     しかしその後、一ヶ月もしないうちに鬼ごっこを再開したのは言うまでもない。
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