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「………」
ここ…どこ?
目が覚めるとベンチの上にいた。
部室で眠ってしまったらしい…
懐かしい夢を見たな…
思い出したくない過去の夢…
ふぅ…とため息をつくと、そこに不二がいるのに気がついた。
「おはよう、お姫様」
「不二…あれ…?」
「もう部活は終わったよ。みんなも帰った」
「あ…ごめん……待ってたの?」
「うん、寝顔見てた」
不二はにっこり笑う…
恥ずかしい~…
「帰る?送るよ」
「あ、ごめんね…」
私が立ち上がると、不二は部室のドアのところで立ち止まった。
「陽菜…」
「ん?」
「僕たちが…君のテニスをみて…がっかりすると思ってるの?」
「………え…」
「僕たちは、陽菜を全国No.1の人だと思って見てないよ。テニスを楽しそうにしていた陽菜を見てるから、誘ってきたんだよ」
「不二…」
「もう一度…楽しいテニスしてほしいから…」
「…うん…わかってる…」
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