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「なぁ桜、今の人たちって何者なんだ?人間の動きには見えなかったんだけど……」
「うむ、あれは私の直属のSPだ。いつ如何なる時でも私が命じれば、すぐに現れる。もちろん、我が静穏寺流忍術の使い手だ。そんじょそこいらのSPには負けはせん……」
桜は胸を張って答えた。
「はぁ、そうですか……、んで、この家の警戒って?どういうこと?」
「悠樹は命を狙われているのだぞ!!愛する人が危険に晒されているのに指をくわえて見ているわけにはいかないのだ!!」
……なんか、そこまでストレートに愛する人とか言われると照れるな……
俺はポリポリと頬を掻き、桜の頭を撫でた。
「心配してくれてありがとうな……」
「うにゅ~」
桜は頬を赤らめて幸せそうな顔をしている。
……やっぱ可愛いなぁ……って、玄関先で何やってるんだ!!
近所のマダムたちがヒソヒソ話ながら俺たちを見ている。
「まっ、まぁ…取り合えず入れよ!!」
「うむ、お邪魔しますのだ!!」
俺は桜を家に入れ、マダムたちの視線をひしひしと感じつつも玄関を閉めた。
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