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その放課後、純から耳を疑う言葉を聞かされた。
「なぁ直樹。大丈夫なのか?」
「はっ?何がだよ?」
「だからさ…。愛ちゃんの事だよ。」
いつもより深刻な顔をして俺を見る。
愛が真面目ではないのは純もしっているはずなのに。
「純。何で愛が補導されたのか知ってるのか?」
「直樹…あのな。ええっと。南中の奴誰か知ってるか?」
どうも純の歯切れが悪い。俺は急かすように聞いた。
「だから何で愛は補導されたんだよ?はっきり言えよ?」
純は少し間を置いて言った。
「…。南中の奴らと、愛ちゃん援交して美人局をしてひどく親父に暴行したんだ。暴行している時に通行人が通報したらしい…。職員室で聞いたんだ。」
…援交?
…美人局?
…愛が…?
いかがわしい光景が頭の中で膨らむ。
思わず壁を殴っていた。
まばらに残っていたクラスメートが静まり返る。視線が直樹の方に集まった。
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