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花音は慎輔を連れて、教室に向かった。
キュッ、キュッっと言う上履きの音が鳴り響く。
しばらく廊下を歩くと室内からザワザワと音が聞こえた。
「はい!着いたよ。」
花音が言うと慎輔は教室の扉の上を見た。
そこには「3‐C」と書いてあった。
『三年C組。』
慎輔が呟いていると花音は教室の扉を開けて中に入っていた。
慎輔はその事に気付き慌てて中に入った。
すると、パン、パンと言う爆音?が響いた。
あまりの音に慎輔は目を閉じた。
次の瞬間
「「「3‐Cへ、ようこそ!」」」と言葉が掛けられた。
慎輔にとって初めての経験だった。
だから、
『ありがとう。』と自然に言葉が出た。
「はい。席に着いて!」
花音が言うと生徒達は席に着き始めた。
一人の生徒を除いては、
慎輔の前に一人の生徒が立った。
その生徒は慎輔より大きい男子だった。
「おい。お前、都会の屑だろ。」
身体の大きな男子は慎輔の制服の胸元を掴むと壁に投げ飛ばした。
慎輔の身体はフワリと浮き。
その数秒後にドカンと大きな音を起てた。
慎輔は壁に寄せられていた机の角に頭を打ち付けた。
「「キャーー!」」
何人かの女子が叫んだ。
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