死、始まり

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ピーポー、ピーポー 周りが騒がしい。 ハッキリとしない頭を触ろうとした。 が、身体はピクリッとも反応しなかった。 『冗談キツイよ!』 再び手を動かそうとした。 やはり、身体は動かなかった。 少し経つと身体中に温かい物が流れた。 『なんだ?ぬるま湯かな?』 が身体を動かすことに専念した。 遠くの方で「キャーー!」と言う叫び声が聞こえた。 『うるさいな。何だよ?』 ぼやける視線を横に動かした。 制服を着た少女達が口を押さえていた。 「君、大丈夫か?」 スーツを着た男性が身体を揺すった。 『え?俺の事?』 スーツを着た男性は身体から手を離すと血がベットリと付いていた。 「うわぁぁ!血だ。」 スーツを着た男性は尻餅を着いた。 『意識が・揺らぐ。』 そして、深い闇に落ちた。 平成三年、七月-二十三日。 都市、東協都真宿区交差点で殺人事件が発生。《物語に登場する都市は存在しません。》 被害者、一名。 ―県―市葉月町にお住みの出雲 慎輔 14歳が刃物で刺され死亡した。 『・・・・・・死んだって?嘘だろ?』 慎輔は自分の身体を見た。 慎輔は驚愕した。 『俺の身体が!・・・・・・・死んだのか。』 慎輔は死んだという事実を受け止めた。
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