死、始まり

3/7
前へ
/114ページ
次へ
その時、慎輔の身体の横に少女が着た。 「ねぇ。貴方、生きたい?」 少女は慎輔の身体ではなく隣にいる慎輔の心に話しを掛けた。 『君。俺の事、解るの?』 慎輔は少女に話し掛けると少女は黙って頷いた。 慎輔は自分の身体を眺めると口を開いた。 『生きたい。生きて、楽しい思い出を創りたい!』 慎輔は深く願った。 すると、少女は微笑むと慎輔の視界は真っ白になった。 チュン、チュン。 外から聞こえてくる小鳥の鳴き声。 そして、流れ込んでくる朝日に眉間に皺を寄せた。 『んん。朝?』 慎輔は起き上がると確認するように布団の中の脚を見た。 『生きてるな。』 慎輔は安心したのか布団に潜り込んだ。 潜り込んでからしばらく経つと声が聞こえた。 「朝だよ!遅刻するよ。」 優しい声が慎輔の耳に届く。
/114ページ

最初のコメントを投稿しよう!

38人が本棚に入れています
本棚に追加